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2011年1月13日 (木曜日)

Down With Disease 対訳の解説

Down With Disease 対訳の解説

Sample In A Jarのような、ちんぷんかんぷんのものは、読んでいても訳していても面白いものではありません。だからといって完全に避けて通るわけにはいかないのですが、それにしてもあまり連続して訳すのは避けたいので、Sample~と同じ時期の、まあ意味がありそうな曲として、Down With Diseaseを今回は取り上げます。Mikeの印象的なベースライン。空間を生かした独特のジャムと速いフレーズの応酬が印象的な曲です。

まずは1行目。

(Down with disease/Three weeks in my bed)

Diseaseはかなり重度の病気です。日本語では疫病や伝染病という訳があてられていますが、まあどれくらい悲惨な病気かは、歌詞の中に出てくるので、ここでは単純に「病気」でいいでしょう。あえて非日常的な「疫病」という言葉を使って引っ掛かりを持たせる必要はないと思います。
大意は、「病気(を抱えたまま)でダウンする/ベッドの中で3週間」ですね。かなり重い症状だと思います。入院しなくていいのかな?というレベルです。

(Trying to stop these demons that keep dancing in my head)

「頭の中で悪魔がダンスをしているのを止めさせようとしている」が大意です。もちろん主語は省略されていますが、病気でダウンしている「私」です。ここは、病気でグロッキー状態な上に、冷静さを欠いている感じがしたので、「俺」としました。ちなみに次の節の「裸足の子供たちが芝生で踊っている」という情景も面白いなと思いました。なんでしょう、幻覚でしょうか?

(Waiting for the time when I can finally say/That this has all been wonderful but now I'm on my way)

ここからややこしくなってきます。その前の節の最後の「I keep」からつながっているので、大意はこんな感じです。「(俺はずっとし続けている)最後にようやくこんなふうに言える時を」。「こんなふう」なことが次の行です。
「こいつはまったく素晴らしいってね」。おそらくこの「こいつ」は、病気の状態のことでしょう。病気でフラフラになっている状態を「まったく素晴らしい」と軽口を叩ける時が来るのを待ち続けているということだと思います。ある種のやせ我慢でしょうか?つまりはそれくらい辛いんだ、ということの裏返しなのでしょうか?。

しかし、次のbut以下で状況がそうではないことが語られます。大意はこうです。「でも俺はまだ道の途中なんだ」、つまりそんな軽口が叩けるくらいの域には達してないよということでしょう。次が1番の最後の部分です。

(But when I think it's time to leave it all behind/I try to find a way but there's nothing I can say to make it stop)

またButです。一つ前の文の文頭がbutだったのに、ここでもまたBut始まりです。もう、しどろもどろな状態だと思います。大意はこうでしょう。「でもそいつを置き去りにして行ける時が来たと、そう思えた時には」。ここでの「そいつ」はDiseaseでしょう。「病気を後に残してお別れできる時が来た、とそう思えた時には」です。結構、訳しにくいですね。ここはもう少し流暢に訳したかったですが、ちょっともたもたした訳になっています。

最後の行です。「I try to find a way」は「僕は道(やり方・解決法)を見つけよう」ですが、その後にまたまたbutです。やれやれですね。都合3回butが連続して出てきますが、よく見ると、弱気→強気→弱気 の意味合いでbutが使われていると思えます。最後の行の大意はこうです。「でもそんなもの止めてみせるさなんて言える方法は何もないんだ」。止めたい「そんなもの」は、やはりDiseaseですね。止めてみせるぞと言い切る術を持ち合わせていないという感じでしょうか。

結局1番は全行引用してしまいました。2番は少し端折りましょう。

(Down with disease and the jungles in my mind/They're climbing up my waterfalls and swingin' on my vines)

jungles、waterfalls、vinesと出てきます。これ、ターザンのイメージですね。swingにはジャズのスウィングと同様に、ブランコの意味もあるので、ここでは「蔓でブランコ」にしています。

('Cause they're stepping on my rhythm and they're stealin' all my lines)

難しいですね。大意は「だって、やつらは俺のリズムに乗っている/そして、やつらは俺のラインを全て盗んでいるから」です。このlinesが訳しにくいです。いわゆる曲のライン、もっとも日本語に近いのはフレーズかな?とも思いましたが、ここで「フレーズ」と訳してしまうのもちょっと違うような気がしたので、そのまま「ライン」としています。

さて、実際の曲で繰り返される「Stop/Stop/Stop/Stop」のコーラス。「とめてみせるぞ」という意味と同時に、「(もうこれ以上苦しめるのは)やめて/やめて/やめて」という意味があるのかな?と、ぼんやりと思いました。まあ、そこは訳していませんが。


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コメント

実際の曲で繰り返されるコーラですが、「Stop/Stop/Stop/Stop」ではなく、
「Star!Star!Star!Star!...」ではないでしょうか?
ライブでは、Phanの多くの人が人差し指で天を指差し、コーラスしながら星を数えるように踊ってます。

投稿: zep | 2011年1月13日 (木曜日) 05時54分


歌詞サイトで確認すると、どこも

But thete's noyhin' I can say to make it stop
Stop, Stop, Stop
Stop, Stop, Stop
Stop, Stop, Stop

となってますね。歌詞の流れからいってもそうだし。。。
ただ、Stopなら人差し指ではなく、手の平で行なうような気がするのですが。
クリスクロダの照明もその時は、満点の星空ってイメージなんですけど。。。

投稿: zep | 2011年1月13日 (木曜日) 06時45分

zepさん

どうもです。いや~、こういうネタでzepさんと話が出来るというのは楽しいですねえ。

実は歌詞をどこから探してくるか?という点でも悩んでいます。とりあえずは、オフィシャルPhish.comのsongあたりから取ってきてますが、これって、中身が空っぽの曲もたくさんあるので、有志が勝手に書き込んでいるのかなあ?と、しばし悩み中です。
オフィシャルの歌詞本でも出てくれば、迷ったときは頼れるのですがね。

そういえば、Sample In A Jarもライブ音源では、"Simple In A Jar"って歌ってますよね?、明らかにSimpleって歌ってるはずなんだけど、曲のタイトルからして、Sampleなんですよね。いやいや、しばらく謎を探る日々が続きそうです。

では、何か気づいたことがあれば、ご教授ください。よろしくです。

投稿: asaden | 2011年1月13日 (木曜日) 17時25分

こういう話の時はどこでも入ってきます。
CDのブックレットにも歌詞が掲載されてますね。

わざわざ最後のStopを大きな文字にしてます。

夏は野外でコンサートを行うことがほとんどだから
StopをわかっていながらもStarと聞こえてることにしてるのかな。

投稿: MINAWA | 2011年1月14日 (金曜日) 23時07分

MINAWAさん

そうか、確かにブックレットという手もありますね。最近、CDは買ったときに一度PCにセットして、それを取り込むだけで、そのままCD棚にしまいこまれる運命なので、ブックレットを手にする機会がすっかり減りました。
あと、ちょっと老眼が入ってきたので、辞書とかブックレットの細かい文字が辛くなってきたというのもありますが(笑)。

仕草に関連した英語辞書を持っていたので、STOPと仕草の関係について、何か書いてないか、また見ておきます。、

投稿: asaden | 2011年1月15日 (土曜日) 03時06分

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