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2010年12月20日 (月曜日)

Dreams Neil Diamond

Dreams Neil Diamond

ニール・ダイヤモンドの新譜。これ日本盤は出たのだろうか?実にすばらしい仕上がりの一枚。

往年のスターによる小編成のメンバーによるカバーアルバムとくれば、誰しも思い出すのは、ジョニー・キャッシュのアメリカン・レコーディング・シリーズだろう。確かに、この両者について、その類似点を指摘することは難しくはない。
ただ、シリーズ化したアメリカンレコーディングの後半で、キャッシュが正面から向き合ったものは、「老いて死ぬということは、どういうことか?」であったと思う。最後のPVとなったナイン・インチ・ネイルズのカバー曲"Hurt"。そこでは、死をその形のままに、とまどいも、怯えも、その胸に来るであろう全ての感情さえも、手のひらにのせて、リスナーにぐいっと突き出すような、生々しさがあった。

Johnny Cash "Hurt"
http://www.youtube.com/watch?v=clq01TXQR0s

それに対して、ニール・ダイヤモンドの本作では、(死は時折、その影を聞き手に投げかけながらも)あくまで力強く、生きるということに貪欲な姿を見せつけてくれる。もちろんそれは、単純なポジティブ/ネガティブ、楽観論/悲観論の対比ではない。歌声を力として、何をリスナーに示そうとしたのかという点で、別の世界を見せながらも、同じような道を二人とも辿っているようにも思える。

オリジナル曲の作者たちの意図したもの、意図を超えたもの。それらをあっさりと、しかも力強く届けてくれたこのアルバム。すばらしい一枚だと思う。年が明ければ70歳になる人の声とは思えない。とにかくすばらしいの一語。

<おまけ>
個人的なベストテイク。ギルバート・オサリバンの名曲アローン・アゲイン。3番の歌詞にぐっと来てしまった。
なお、原曲では65歳の部分。アルバムでは、何故か66歳と歌われていました。

アローン・アゲイン (3番のみ)

ここ何年かのことを思い返して
他の様々なことも目に浮かぶけれど
父が亡くなって 涙にくれた日のことが忘れられない
あの日 涙を隠すつもりなんて これっぽっちもなかった
そして65歳で
母は亡くなった
彼女には理解できなかったのだろう
どうして ただ一人愛した男が天に召され
心が壊れたままの自分は 
一人で生活を始めないといけないのかを
僕が勇気づけても
言葉にはならなかった言葉たち
彼女が亡くなったその日
僕は1日中泣き続けた
また一人になってしまったんだ とても自然なこととして
また一人になってしまったんだ とても自然なこととして

Looking back over the years
And whatever else that appears
I remember I cried when my father died
Never wishing to hide the tears
And at sixty-five years old
My mother, God rest her soul
Couldn't understand why the only man
She had ever loved had been taken
Leaving her to start with a heart so badly broken
Despite encouragement from me
No words were ever spoken
And when she passed away
I cried and cried all day
Alone again, naturally
Alone again, naturally



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