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2006年4月22日 (土曜日)

近くて遠すぎる国

電子辞書を買った。しかも中国語用の。

そもそもは仕事の都合で「日中辞書」を買おうと思った。しかし、中国語の辞書はピンインという発音の順番に掲載されているので(総画数の索引が別に付いている辞書もあるが、漢和辞典をうまく使いこなせない自分には、これも無理な相談です)、えーいと電子辞書にしてしまった。これなら漢字で直接検索出来る。
高価だけど、手書き入力対応で、発音機能もあるので結構便利だと思います(まったく使いこなせてませんが)。

しかし、この年齢(41歳)になるまで、前述のピンインのことやら、簡体字やら繁体字やらのことも知らなかった。まさに近くて遠い国、中国。自分の中での関心度がゼロということですな。
「いつもアメリカを見ていた」平均的な日本人としては、中国は政治的にも謎が多すぎる上に、中国に対する厳しい報道が多い昨今なので(同様に中国側でも厳しい報道が多いですね)、なかなか考えさせられることが多いです。

というわけで、最近は中国関連の本ばかり読んでいますが、それにしても中国関連の本って、(アメリカとかに比べると)絶対数が少ない上に、かなり極論が多いような気がします。また日本と中国の関係も5~10年単位くらいでコロコロ変わっているので、本が書かれた時期によって、その内容やポイントがかなり違います。

いくつか読んだ中で、まあ中立的な書き方かな?と思えるものをあげておきます。

中国のいまがわかる本」 上村 幸治 著

基礎を学ぶなら、岩波ジュニア新書からというのが、僕のスタイルでして、比較的中立的な立場の本です。時々「あれ?」という意見もありますが、中国関連にすればかなり少ない方だと思うので、入門編としてお勧めです。

中国語はおもしろい」 新井 一二三 著

中国語という言語の美しさに惹かれた著者のエッセイと中国語の話。何よりもひとつのものに惚れ込んでしまった人というの話は面白い。

日中はなぜわかり合えないのか 」 莫 邦富 著

親日派の中国人ジャーナリストの書籍。しかしこの作者の文章には、かなり強引な論旨とやや手柄話が多すぎるのでは?と感じてしまうことが多々ある。でもまあ、それこそが日本と中国の文化観の違いなのかもしれません。

ここまで書いてふと気づいたのは、日本人側から中国を語る上村氏、中国人側から中国を語る莫氏、その両者に共通していることは、引き合いに出される実例が少なすぎるということです。これは共産圏の中国なので、仕方が無い話なのですが、少ない事例から「だからこうなのだ」と言い切ってしまう辺りに(言わざるを得ない展開に)、個人的には「あれれ?」という違和感を感じます。極めて中立的な立場の両者でもそうなのだから、どちらか寄りに書かれた書籍については、その論旨がものすごいものになることは説明の必要がないですね。

そういう意味では、中国語の発音の美しさに純粋に惹かれて、どんどんその国の深い場所に下りていった新井氏の視点が、読んでいて一番ほっとできるかもしれない。

どの本で読んだ話かは忘れてしまったけれど、政治は社会主義、経済は市場経済という矛盾の中で、社会主義的なイデオロギーが中国国民の中で希薄になっていった(民主化を求める声を中国共産党は極度に恐れているのは誰しも意見が一致するところでしょう)。そこで国民の忠誠心を高めるために愛国主義の教育が導入され、その結果、中国の若い世代の中で反日感情が高まっているという解説は、単純ながらも妙に説得力があるように感じました。

中国か。うーむ。

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コメント

>簡体字やら繁体字やらのこと
ぼくも数年前から台湾と仕事でのやり取りが増えて、このあたりのことを知りました。大陸では、とにかく人もなにもかも多くて、合理化合理化で、漢字が簡単になり、、台湾では、権威や見栄えを?求めて?、文字がややこしい方向へ、、そんな印象がありました。

>どの本で読んだ話かは忘れてしまったけれど、、以下
このことはどこかのニュース番組で見た記憶があります。仮想敵を強化することで国内を中央へ寄せていく、中央への不満をそらす手法ですね。自分たちが、日本にいて、日本の中央から同様な操作を受けているのかどうなのか、そういうことを考えると、自力で情報を選別する限界を感じます。民主主義を標榜する国でさえ、その程度なのだから、彼の国では。。。と想像します。
言葉・言論の力を、信じること、すがること、しか、まともな道は無いのだろうし、そこに救いがあるのだと、感じます。

投稿: たに | 2006年4月24日 (月曜日) 10時00分

>民主主義を標榜する国でさえ、その程度なのだから、彼の国では。。。と想像します。

そうだね。なんだかんだ言っても、一党政党で、新聞も厳しく検閲が入る状態。
政府を批判する話はまったく皆無、情報操作云々以前の状態なんですね。

まあまあ、なかなか考えさせられながらも、明日から北京で打ち合わせがあるので、朝の飛行機で北京空港に降り立ちます。
帰りの飛行機のチケットがやっと取れたので、週末には帰国の予定です。

みやげ話は来週にでも。

投稿: asaden | 2006年4月24日 (月曜日) 11時36分

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