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2005年12月10日 (土曜日)

幸福な食卓

KFK
「幸福な食卓」 瀬尾まいこ 著

不思議な話だなと思う。人によっては「この家族、気味が悪い」と思うかもしれない。でも現実の日常とはこういうことかなと思う。

主人公は中学生の佐和子。6つ違いの兄と父との3人暮らし。近所で別居中の母親も頻繁に家にやって来る。
一見、NHKの朝の連ドラ風の家族構成(見たこと無いけど)。でもお話の中では、父親は数年前に自殺に失敗し、母親はそんな父親の心に気付けなかったことを気に病み、家を出て一人暮らしをしている。兄は進学校をトップで卒業するほど成績が優秀なのに、どこか世間とかけ離れた感性をもち、進学はせず農業に従事する。

そんなある日、父親は突然、父親であることを放棄し仕事も辞めてしまう。
何かがズレテいる日常の中で、でも家族は円満なまま日々を過ごしていく。いやもしかしたら物語のはじめからこの家族は崩壊しているのかもしれない。読み進めていくうちに、何が幸せで何が不幸せか、何が家族崩壊で何が円満な家庭なのかということに、段々と自信がもてなくなってくる。

不思議な読後感が残る一冊だけど、確かに読書とはそういうものだったかもしれないな、と妙に感心した一冊。

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コメント

ボクは父親をきちんとやってるのだろうか。
父親であることを放棄してるわけじゃないけれど。
父親である、ということはどういうことなのか。
考えさせられました。

投稿: tak | 2005年12月13日 (火曜日) 01時26分

求められる父親像(というものが今もあればの話ですが)と、自分が「父親こうあるべし」と思っている姿が同じとは限らないのが難しい点ですね。

takさんはきっと良いお父さんだと思います。ステージで娘さんとデュエット出来るお父さんは、そうそう多くないです。

投稿: asaden | 2005年12月13日 (火曜日) 09時27分

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