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2005年8月 9日 (火曜日)

ジェリー・ガルシア

Garcia
今日はジェリー・ガルシアの命日。

仕事が終わって家に帰り,ジェリー・ガルシア・バンドの演奏ばかりが入ったCDボックスから,手に当たった一枚を抜き取って,CDトレイに乗せ,再生ボタンを押す。
きっと,世界中のいろんな場所で,世界中のいろんな人がそうしているように,スピーカーからの音に耳を傾ける。

82年の2月のショー。
82年はジェリーの年というよりも,むしろフィル・レッシュにとって,転機の年だった。
今の奥さんを最初のデートに誘ったのも,長年患っていた喉の調子が戻り,74年以来となるコーラスに参加したのもこの年。後に彼のトレードマークとなる6弦ベースを使い始めたのも,この年だった。トリビア的なネタならいくらだって思い出せる。

ああ,でもそれにしてもジェリー。

ジェリーはこの年何をしたんだっけ?
前年のアコースティックムードを引きずるように,最初にして,結局最後の一人きりのソロアコースティックライブをしたのは,この年だったはず。ボビーと二人でレターマンショーに出演してアコースティックで演奏もしたはずだ。

ジェリー・ガルシア・バンド名義の2枚目のアルバム(そして,彼等名義の最後のアルバム)"Run For The Roses"を11月に発売する。そういえば,JGBのオハコだった"Dear Prudence"をデッドでただ一度だけ演奏したのもこの年だ(Thanx DeadBase)。

そうか,そうだった。
42年生まれの彼は,この年,今の僕と同じ40歳になる。
写真を見ると,頭髪の半分は白い物が目立つけれど,でもその後の不健康なまでに肥えた姿はここには無い。

ああ,でもそれにしてもジェリー。

あなたは何故,成り行き任せのように,死に急いでしまったのだろう。薬と不摂生の泥の中で,もがくこともせずに,まるでズブズブと沈み込んでしまうように。

あなたほどの才能の人が,そんなにもあっけなく?
うまくは言えそうにないけれど。

ああ,でもそれにしてもジェリー。

あなたは死の前夜。同室になったティーンエイジャーと話し込み,まるで人生の教師のように,彼の話に優しく耳を傾けていたという。少年はあなたが誰だかを知らずに,話のわかるおじさんとして,あなたと接していたのだろう。

どうやら,あなたは死の直前まで,自分が本当に死んでしまうとは,思っていなかったようだ。
建設予定の新しいスタジオの話や,そこに納める楽器の話を,ほんの数日前までスタッフと熱心にしていたのだから。
ここ数年の延長で,すこしばかり体の調子を崩してしまったと思っていたのだろう。

ああ,でもそれにしてもジェリー。

あなたの残した膨大な音源の数々が,世界中で鳴り響くその日に,あなただけがここにいないのです。

あなたを深く思い出せるほどに,この夜は穏やかで平和で,仮にそれが,束の間のものだとしても,今宵ばかりはそれを遮るものもないのです。

おやすみなさい。ジェリー・ガルシア。
あなたは今でも,とても沢山の人に愛されています。
僕もその中の一人に加われたことを,あなたに感謝しています。
だからどうか,おやすみなさい。
ジェリー。

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